仮想通貨市場におけるアービトラージ(アビトラ)において、Spot-Perp(現物-先物)とPerp-Perp(先物-先物)はどちらも一般的ですが、その性質や難易度は大きく異なります。
結論から言うと、「安定性ならSpot-Perp」「資金効率と一撃の利益ならPerp-Perp」です。そのため、ODENbotはSpot-Perpのみの仕様となっています。
それぞれの違いと、FR(資金調達率)を加味した戦略を解説します
仕組みと比較
| 項目 | Spot-Perp (現物-先物) | Perp-Perp (先物-先物) |
| ポジション | 現物買い + 先物(Perp)売り | 取引所Aで買い + 取引所Bで売り |
| 利益の源泉 | FR(資金調達率)の受け取り + 乖離(価格差)の収束 | 2つの取引所の「FRの差」 |
| 資金効率 | 低い(現物はレバレッジ不可) | 高い(両方にレバレッジがかけられる) |
| リスク | 比較的低い(現物側は清算なし) | 高い(両サイドで清算リスクあり) |
| 管理の難易度 | 低〜中 | 中〜高 |
| ODENbot | 取引可能 | 取引不可 |
Spot-Perp(現物-先物)の解説
ODENbotでは安全のため、Spot-Perp(現物-先物)のみ狙う仕様です。サヤの利益+FRの金利取り戦略です。
価格が大きく動いた時に利益がでやすいです。
メカニズム
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現物を100万円分買う。
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Perp(無期限先物)を同量(100万円分)ショートする。
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価格変動リスクを相殺(デルタニュートラル)しながら、ショートポジションでFR(ファンディングレート)を受け取る。
FRの加味
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強気相場: FRはプラスになりやすく、ショート側は継続的に金利を受け取れます。
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弱気相場: FRがマイナスになると、ショート側が金利を支払う(逆ザヤ)になるため、ポジションを解消する必要があります。
Perp-Perp(先物-先物)の解説
取引所間の「熱量の差」を利用する戦略です。レバレッジがかけられる分資金効率が良いです。また、サヤも開きやすいですが、リスクも高いためODENbotではPerp-Perpの組み合わせはPro版でしか許可していません。
メカニズム
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取引所A(FRが高い)でショート。(レバレッジ可)
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取引所B(FRが低い)でロング。(レバレッジ可)
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この「FRの差」が利益になります。
もちろんFRに加えてサヤも合わせてとることができます。
FRの加味
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例えば、BinanceのFRが 0.03% で、BybitのFRが 0.01% の場合、Binanceでショート、Bybitでロングすれば、差し引き 0.02% が利益になります。
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メリット: 両方にレバレッジをかけられるため、少額資金でも大きなポジションを動かせ、利回りを爆発的に高められます。
どちらが「とりやすい」のか?
利益の「取りやすさ」なら:Spot-Perp
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理由: 仕組みがシンプルです。現物を持っているため、価格が急騰しても「現物の価値上昇」と「先物の含み損」が相殺され、片側(ロング側)が清算されるリスクがありません。
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向いている人: 着実に年利2~30%程度を狙いたい人、リスクを抑えたい人。
利益の「大きさ」なら:Perp-Perp
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理由: 資金効率が圧倒的に良いです。レバレッジを3倍〜5倍とかければ、実質的な利回りは数倍になります。また、アルトコインの急騰時など、取引所間でFRが極端に乖離するタイミング(例:片方が0.1%でもう片方が0.01%など)は、爆発的な利益を生むことがあります。
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暗号通貨全体がバブルで無い時も、FRアビトラに絞れば利益を作ることができます。
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向いている人: 常に画面を見たりBotを監視できる人、高い資金効率で攻めたい人。
注意すべきリスク
Spot-Perp の落とし穴
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現物の送金・手数料: 現物を買う際の手数料や、取引所を分ける場合の送金コストで、FR数日分が飛ぶことがあります。
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暗号通貨がバブルの時は毎日のように利益がでますが、値動きが乏しい時は注文が全く刺さりません。
Perp-Perp の落とし穴
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両建て清算: 急激な価格変動で「価格差」が一時的に広がると、証拠金維持率が低下し、片方が強制清算されるリスクがあります。
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FRの逆転: AとBのFRの差が縮まったり逆転したりすると、すぐにポジションを閉じないと損失に転じます。

